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令和3年度 建設系高校現場見学会

※アンケート結果は、「こちら」をご覧ください。

担当教師名:竹井 美樹 江口 輝洋 深津 佑太

高校名 愛知県立稲沢高等学校 農業土木科 2学年 24名
授業実施日 令和3年10月26日(火)
見学現場@ ヤマダインフラテクノス 株式会社
名港西大橋3橋橋梁補修工事
見学現場A 株式会社 加藤建設
ゼロメートル地帯広域防災活動拠点整備工事

実践報告:

 午前は、橋梁改修の概要説明だけでなく、名港橋の成り立ちや全国にある橋の名称、種類、傷んでいく要因の説明などを分かり易く説明して頂いた。普段見ることができない橋台上部からのリアルタイム映像や、ワンサイドボルトの締め付け体験、橋梁構造の説明など、普段の授業とは違った雰囲気の中で、生徒達は興味を持って見学することができていた。
 午後は、海抜0メートル地帯広域防災の重要性や現場で使用しているICT機材の説明、体験会を行って頂いた。災害用トイレの設置体験、ドローン操作、追尾型トータルステーションでの測量体験など、生徒からは「楽しい」「おもしろい」などの声が多かった。測量は授業でも行っており、最新機器のすばらしさを体感できる良い機会だった。
 今回の見学会では、最新技術について学ぶだけでなく、一人ひとりが責任を持ち仕事を行うことの大切さ、現場での安全管理の重要性についても教えて頂きました。生徒達が見学中にメモを取ったり、質問をしている姿が見られたことからも、大変有意義な見学会であったと感謝しております。ありがとうございました。

見学風景
見学写真1 見学写真2
見学写真3 見学写真4

現場見学会 生徒感想

農業土木科 2年

 私は、現場見学を通して、工事のことや土木という仕事についてたくさんのことを学びました。
 一つ目は、変わりつつある土木の現場についてです。昔の現場は、土日に休みが取れないない日があったり、トイレが汚いことなどがよくあったそうです。そして「きつい・汚い・危険」などのいわゆる3Kと呼ばれる仕事と言われていました。しかし、これからの現場は大きく変わるそうです。週休二日の休みが確保されトイレもきれいになり、情報通信技術が導入され仕事も効率化されるそうです。情報通信技術の主な活用としては、3Dモデルの利用です。土層の可視化や施工順序を視覚化することで、工事の手順ををわかりやすく説明することが出来ます。また、VR(仮想空間)の視界を利用して安全教育もできるということでした。以前からの課題を改善することで、工事が安全になり女性の土木施工技術者が増えることも期待されています。
 二つ目は、ゼロメートル地帯広域防災活動拠点整備工事のことです。この工事は、南海トラフ地震等の大規模な地震による津波や堤防の損傷による浸水が発生した場合に、ヘリポートやボートによる救助活動を実施するための防災拠点を整備することを目的としていると聞きました。この現場を見学して学んだことは「災害トイレ2ways大地くん」についてです。私は大地くんを見たときにとても驚きました。普段は災害必需品が備蓄されていて災害時には五百人が三十日間使用可能な仮設トイレ百基分の大容量の貯留ができるそうです。私はこのアイディアはとても良いと思いました。そして、災害に備えるための工事の重要性についても学ぶことが出来ました。
 三つ目は、実際に体験させていただいたことです。ドローンの操作やワンサイドボルトの締め付け、自動追尾機能の付いた最新の測量機器を体験させてもらいました。授業とは違った機器の素晴らしさや工法に合わせたボルトの特性などを、実際に見て多くのことを学ぶことが出来ました。
 今回の現場見学会では、災害時の避難場所や毎日多くの人が利用する高速道路橋の修繕工事という、私たち高校生にとっては非日常的な部分も多くありました。しかし、これらの構造物は、私たちの生活の安全を守るためには欠かせないものだと思います。そのことに気づくことが出来たので良かったです。そして、私も二年後には人々の役に立つ土木構造物を造れる技術者になりたいです。


農業土木科 2年

 ヤマダインフラテクノス様の現場で一番印象に残っていることは、まず工事期間が五万時間もあったことです。五年から六年もの時間をかけて工事を行っていることに大変驚きました。確かによく考えてみると、あれほどの長い橋を人の力で工事していくのだからと思ったら納得です。と同時に、そのような工事に取り組まれている現場の方々に対してものすごく尊敬の気持ちを持ちました。また、ワンサイドボルトの締付体験で感じたことは、現場の状況に合わせて最近の技術はものすごく進歩しているということです。なぜ、あのように硬いボルトが中心部分でつぶれることによって、がっちりと固定されるかすごく興味を持ちました。さらに、固定されすぎることによる破損を防ぐための技術にも感心しました。一定の力が加わると「ポキッ」と軸が折れるという技術です。これもすごいと思いました。
 加藤建設様の現場では、災害時の避難拠点建設の工事が行われていました。この工事には、津波や浸水による被害を受けない高さを考慮した盛土をするところから始まっていました。その盛土の上では、災害用トイレの工事が行われており、見学会ではそのトイレの設置体験をさせてもらいました。素人の私達でも時間は、十分もかかりませんでした。このように誰でも時間をかけずに設置できるように工夫されていたり、警報級の風が吹いても飛んでいかない等、建設の段階からとても計算されていることに感心しました。また、最新の測量機器による測量体験やドローンの操作、VRによる安全管理の取り組みを教えてもらうことも出来ました。どの体験にも感動しました。この度は、貴重な体験をさせていただき本当にありがとうございました。


農業土木科 2年

 私は、愛知県建設業協会主催の現場見学会に行きました。一つ目の現場は、ヤマダインフラテクノス株式会社さんが工事をしている伊勢湾岸自動車道、名港西大橋他3橋橋梁補修工事の現場に行きました。現場についてすぐに思ったことは、橋の大きさにびっくりしたことです。高速道路の下ということもありトラックなどが通るたびに大きな音、振動がしてすごかったです。最初は部屋に入り、橋の歴史や種類、この工事にどれだけのお金が使われているかを知り、とても規模が大きく、びっくりしました。また、ワンサイドボルトという実際に橋に使われているボルトの締め付け体験をさせていただきました。普通のボルトよりも簡単に締め付けができてとても優れたものだということがわかりました。現在の橋の施工・補修にはこういった新しい技術が使われていることを知り、とても感心しました。
 二つ目の現場は、加藤建設さんが工事を行っている、ゼロメートル地帯広域防災活動拠点整備工事を見に行きました。ここでは、地震による津波が発生した場合に、近隣住民が避難できる場所を作っていました。海抜ゼロメートルのため津波が来ても大丈夫なように盛土がしてあり、非常時のための様々な仕組みや、物資補給用の大型ヘリを止めることができると聞き、とても整った設備だなと思いました。また、この現場では、多くの体験をさせてもらえました。
 トータルステーションを使った測量では、自動追尾機能を使うことで一人でも測量を行うことができ、最新の技術にびっくりしました。自分もこれに負けないくらいの実力を身につけたいです。他にもドローンを使って撮影をしたり、救護トイレというものの組立てを見させていただきました。災害が起こった時に技術のない一般の人でも簡単に組立てることができるトイレで、とても便利なものだと感じました。いつ何が起こるかは誰にもわからないので、防災について考えるのも大事だと感じました。
 現場見学会で体験し、学んだことをこれからの学校生活に活かしていきたいです。


農業土木科 2年

 私は、ヤマダインフラテクノスさんと加藤建設さんの現場見学会に参加させていただきました。
 午前中には、ヤマダインフラテクノスさんの現場見学を行いました。そこでは、名港西大橋、伊勢湾岸自動車道の補修工事を見学させていただきました。工事現場に入ってこんなにも近くで作業風景を見るのは初めてでした。仮設の事務所や作業用の足場、授業で学んだ大きな施工機械などあり、とても迫力があり見とれてしまいました。橋の説明や私たちの知らない施工の仕方、梁の種類など教えていただきました。工事をしている橋の説明を受けるまでは、同じ幅に見に見えていた橋が、よく観察してみると支柱の幅や橋の形の違いを確認することができました。また、ワンサイドボルトという特殊なボルトをつける体験をさせていただきました。ワンサイドボルトの体験では専用の機械を使ってボルトを締め固めました。ほかのボルトとは違い一方の向きだけでボルトが締め固められ、ボルトの回転によって力が伝わりボルトが変形し締まります。完了するとボルトの先端がポキっと折れてきれいに締めることができます。私は機械のトリガーを押しているだけで締め固めできるのでとても楽で効率的だと思いました。
 午後には、加藤建設さんの海抜ゼロメートル地帯広域防災活動拠点整備工事を見学させていただきました。海抜ゼロメートル地域のため、地震の影響で津波が発生した場合避の難場所や活動拠点の確保のために、工事が進められているそうです。そこでは、たくさんのICT技術が使われていたり、土木の現場のイメージである3K(きつい、汚い、危険)も軽減されていたりと、すごくいい会社だと思いました。仮説トイレの設置体験、VRでの高所落下体験、ドローンの操縦体験、自動測量体験ができました。どれも学校の実習では経験したことがなく、とても貴重な体験ができました。
 今回、実際の工事現場へ行ってみて、いつもなにげなく、外から見ている時よりも、臨場感などが全然違い、土木業、建設業の大変さや素晴らしさを改めて感じました。


農業土木科 2年

 私は、現場見学会に行き、様々なことを学ぶことができました。実際に現場に行き、普段の授業では体験できないことを、身をもって体験することができ、土木の面白さを知りました。
 最初に伺ったのは、ヤマダインフラテクノス株式会社さんが工事を行っている現場でした。そこでは、名港西大橋他3橋のことや使用しているボルトについて学ぶことができました。その中でも私が一番驚いたことは、実際の工事で使用しているワンサイドボルトというボルトの存在です。一方からの締め付けでボルト自体が変形し、締め付け固定ができ、私の知っている通常のボルトに比べ、作業への負担が軽減されていると感じました。実際に締め付け体験をさせていただき、とても楽しいと感じました。普段の学校生活では体験できない貴重な経験ができてよかったです。
 次に伺ったのは、加藤建設さんが工事を行っている現場です。地盤改良や防災活動拠点の整備計画などについての話を聞いて、防災や地盤改良について学ぶことができとても新鮮でした。特に、加藤建設さんが特許を取得している「パワーブレンダー工法」について話を聞くことができ勉強になりました。
 加藤建設さんで、ICT技術を用いた工事を行うことで、測量をしなくても工事ができることを知り、とても驚きました。また、ICT技術により工事の負担が減り、女性の技術者でも安全に作業ができることも知りました。現在は、遠隔操作の重機の導入も始まっており、きつい、汚い、危険の「3K」改善も進んでいると知りました。
 3Dモデルによる土層の可視化やVRによる安全教育により、技術者全員の工事のイメージを共有し、最先端の技術が用いられておりすごいと感じました。
 ドローンやトータルステーションも体験させてもらい、優れた技術などにも触れ、貴重な体験ができてとても充実した見学会でした。
 今回の現場見学会を通して、貴重な体験をさせていただくことができて、様々なことを学ぶことができたと思います。これからの学校生活でも、現場見学会で見聞きしたことを大切にし、活かしていこうと思いました。


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