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建設系高校出前授業実践報告

担当教師名:武田 誠司

高校名 愛知県立稲沢高等学校 農業土木科 1学年 32名
授業実施日 平成29年12月12日
実施場所 図書館
授業実施時間 午前9時55分〜10時40分 1時間
講師名 大村 幸則 氏
所 属 徳倉建設株式会社

授業内容
「海外建設事業に携わって」という題目で講話をいただきました。
自己紹介
 大村氏が徳倉建設に入社後、これまでに携わってきた建設工事、社会人としてのモットーについてユニークに紹介していただきました。
海外工事紹介 ドミニカ国ポーツマス水産整備センター計画
 日本から遙か離れた中南米にドミニカ国があるということから話が始まり、ドミニカ国の人口や言語、国鳥、産業として農業(バナナ栽培)や水産業、観光業で成り立つ国家であることをまずはお話しいただきました。自然が豊富であり、世界遺産にも認定されていること、有名な映画のロケ地ににもなっていることを話されると、生徒たちの関心は高まりました。徳倉建設が海外で行う事業はすべてODAであることを説明された後、携わったポーツマス水産センター整備計画の話に入りました。
 水産センター整備を行う理由として、水産業が盛んでありながら満足な冷蔵施設がなく、港の市場で売れ残った魚はこれまで、捨てるしかなかったことを話されると、生徒たちは日本は豊かで恵まれていると実感した様子でした。1年生であるため、まだ工事全体の流れを十分理解していないことから、本格的な工程の話についていけるか心配でした。しかし、写真を多用して、簡単な言葉で分かりやすく話していただいたため、多くの生徒が理解を示す表情をしていました。工事の際、困ったこととして、ハリケーンの襲来や、時間にルーズな国民気質であることを話されると、日本とドミニカ国との地理的な差を感じたようでした。
 海外赴任中での休日の過ごし方や海外で働くことにより人生観が大きく変わることなどの話題については多くの時間を使って説明され、生徒の心にも大きく響くものがあったと思います。
質疑応答
 講話の後の質疑応答では、農業土木科職員から海外赴任についての質問、生徒からも同様の趣旨の質問がありました。
 生徒たちは大村氏の話を聞き、海外で働く意義ややりがいを理解できたものと思います。

授業風景
写真1 写真2

出前授業 生徒感想

農業土木科 1年

 今回の出前授業を聞き、海外建設事業に色々と興味を持ちました。
 ドミニカ国はとても小さく発展途上国なので、整備が進んでいなく、日本政府の援助で桟橋や護岸工事をしていると聞き、日本人が海外で活躍していることに誇りを感じました。
 お話のなかで驚いたのは、講師の方がドミニカ国に赴任したとき、大勢の人数で行ったのではないかと思っていましたが、実際は十人ほどということでした。コミュニケーションとか大変だろうなあと思いました。身振り手振りの熱意で伝えることを聞き、情熱があれば伝わるんだなあと感動しました。
 食事の話も面白かったです。私は日本から海外に出かけたことがないので、料理の話がきっとあるだろうと楽しみにしていました。
 来年の4月には2年生になります。進路についても徐々に考えていかないといけなくなります。今回の話を聞き、海外で働くということも少し身近に思えるようになりました。


農業土木科 1年

 出前授業を聞く前、講師の先生はきっと英語は凄いだろうなと思っていました。しかし、お話を聞いていくと高卒の英語力で、海外で活躍していると分かり、さらに凄いと思いました。
 お話の中で、海外で起こりうる問題ということで、日本ほど時間に正確な国はないと聞き、「えっ」と思いました。苦労話の中で、現地の人たちが約束時間を守らず、10分、20分の遅れは当たり前と聞き、日本人の真面目さと仕事に対する意識は高いことを知りました。ライフラインの問題についても興味深く聞きました。停電や断水が煩雑に起こることを知り、自分達は恵まれたところに住んでいることを実感させられました。
 海外での工事は大変と思った反面、知らない世界を知るという面白さがあることも分かりました。来年、僕たちは修学旅行で台湾に行きます。今日の話を聞き、気持ち新たに来年、台湾に行ってきます。


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