閉じる

平成28年度 建設系高校現場見学会

※アンケート結果は、「こちら」をご覧ください。

担当教師名:稲生 浩次・池田 征史

高校名 愛知県立碧南工業高等学校 建築科 2学年 36名
授業実施日 平成28年7月13日(水)
見学現場@ 名工建設株式会社
清須市本庁舎増築・改修工事
見学現場A 矢作建設工業株式会社
プラマック 御船工場新築工事

実践報告:
 このたび、大変お忙しい中、名工建設株式会社、及び矢作建設工業株式会社の各現場作業担当者様に、工事の概要をはじめ、新しい工法や実践されている活用方法を分かりやすく説明していただきました。また、普段登る機会のない足場にも登らせていただき、生徒だけでなく教員側にとっても貴重な経験となりました。各現場で様々な配慮をしていただき、深く感謝申し上げます。
 学校教育現場では、教科書や様々な資料を駆使し、建築に関わる分野を学んでいます。最近では写真や動画などの目で見て学ぶ教材も増えてきており、時には工事現場の映像を見ながら学習する場面も見られます。より実物に近いスケールで学ぶことが大切であるからです。しかしながらそういった機器を活用した学習には限界があり、「百聞は一見にしかず」の言葉の通り、実際に見て感じた方が確実に生徒の記憶に残ります。今回の現場見学では、建築工事の大きさを目の当たりにし、実際に現場で作業されている方や現場監督さんの話をきくことで、生徒達にとって本当に大きな刺激になりました。
 おかげさまで、見学後の生徒からは「もっと質問をしておけば良かった」、「色々な建設会社のHPを見て勉強したい」等、前向きで意欲的な発言を耳にするようになりました。本校生徒にとって、大変有意義なものとなったと感じております。現2年生が今後の進路決定において、建設業のイメージを具体的に持つことができ、大いに参考になることと私は期待しています。本当にありがとうございました。

見学風景
見学写真1 見学写真2
見学写真3 見学写真4

現場見学会 生徒感想

建築科 2年

 午前中は、清須市本庁舎の増築・改修工事を見学させていただきました。そこではまず事務所に通していただき、市役所が完成する過程や完成図を見せていただきました。その後、現場を見学させてもらい、足場を一番上まで上がらせていただきました。一番上まで昇るのに足場を移動しましたが、足場の高さが1.7mしかなくて、移動するのが大変でした。清須市の現場は午後に行った豊田の現場と比べて、敷地面積が半分以下であるにもかかわらず、作業している方の人数は多く、100人以上いたのがとても印象的でした。工期も清須市の方が早いこともあって、様々な業種の人が入っていることを知りました。沢山の人がいるのに、現場が混乱しないのは、現場監督さんの手腕であるということを知り、素直にすごいと思いました。
 午後からは、自動車外装部品の製品を作る工場を建てている現場を見学しました。見学したときは基礎工事の途中で、コンクリートを打設した後の埋め戻しをしていました。現場の広さが東京ドーム1.5個の広さだと現場担当者の方がおっしゃっていました。自分たちは半袖で見学していましたが、工場を作っている作業員の人たちは、みんな長袖、長ズボンで30℃以上ある気温の中ずっと作業しているのがとても大変そうでした。作業人数は全部で58人程で作業ごとに人数が分けられていました。当日説明していただいた鶴田さんは、入社1年目ということでしたが、自分たちにとても分かりやすく説明してくれて、自分も鶴田さんの様に人前でうまく話すことができるようになりたいと思いました。
 見学中に様々な言葉を耳にしましたが、ほとんどが施工という授業で学んだことばかりでした。今回は授業で習ったことを実際に見ることができとても勉強になりました。今回の現場見学を今後の進路決定に役立てていきたいです。本当にありがとうございました。


建築科 2年

 午前中は清須市の現場に行きました。初めて現場に行って、授業などで習った事を実際に目で見てどうなっているかを知ることができました。清須市は地盤がゆるいそうで、免震装置は普通、地盤面下に入れる事が多いそうですが、大雨などの浸水で免震装置が壊れてしまうので、1階に免震装置を設置する工夫がしてありました。足場にも登らせてもらうことが出来ました。足場は高さが1700mmほどしかなく、私は女子のため身長も低く、しゃがまずに移動することができました。しかし現場で働くのは圧倒的に男性が多く、ひとつひとつの作業や移動の時にはしゃがんで行動しないといけないので身体的に疲れて、やはり大変な仕事なんだと思いました。1階は駐車場を作っていて、天井には赤や黄、青などの印が付けられていて、配線や配管を取り付ける種類と位置を示していました。とにかく現場では細かな工夫がなされていてすごいと感じました。
 午後は豊田市御船の現場に行きました。工場を建てる敷地面積がものすごく大きかったです。大きいのでいっきに建物を建てるのが大変そうだなと思いましたが、場所ごとにパート分けをして順番に建てていくと聞き、効率が良いなと思いました。鉄骨で建物を作っていて、高いところの作業は重機を使って組立てると聞き、難しそうだなと思いました。現場は外での作業なので冬の寒さや夏の暑さでも作業しないといけません。私はあの暑さの中、半袖でも耐えれなかったのに、作業員の皆さんは長袖で作業をしていて、とてもかっこいいなと思いました。中には女性もいて、とてもかっこ良かったです。午後の現場では女性が2人仕事しているそうで、今は建設業は女性でも活躍出来る場になっていて、私も頑張りたいと思いました。現場見学ができて本当に良かったです。ありがとうございました。


建築科 2年

 わずかな時間しか現場見学出来ませんでしたが、普段の授業では見えてこないものや、想像することが難しくて理解することが出来なかった部分も、今回のこの機会を通して確認し、理解することができた。
 午前中は清須市の現場を見学させていただいた。現場見学をさせてもらって印象深かったことが4つある。1つ目が、「通路としての足場」と、「作業をするための足場」の2つが設置されていたこと。2つ目が、「3種類の免震装置」があり、ゴムやオイル等それぞれ揺れを抑えるための方法が異なっていたこと。3つめが、「至る所に工事内容が記載された標識や安全を促すもの」が設置してあったこと。最後に、「次の作業のために、内容ごとに色分けされたカラーの目印」があったことだ。僕自身、そこまでするのかと思ってしまうほど細部まで配慮がされており、かなり見入ってしまった。自分一人で仕事しているわけではないことを改めて認識することができた。
 午後に入り、豊田にある現場を見学させていただいた。基礎工事の「型枠工事」、「コンクリート工事」、土工事の「埋め戻し」、「地盤改良」、上部工事の「鉄骨建方」の工程を見学することができた。現場の敷地が東京ドーム1.5倍程度とかなり広く、1回の作業で全てを行うことができないので、いくつかの区画に分けて行っていた。施工の授業でちょうど土工事の部分を勉強していたので、地面を根切りしたときの深さや地盤改良するための準備等を見ることができて、授業の確認を実際にすることができて良かった。印象に残っているのが、道具の管理と安全・環境への配慮で、ヘルメットに自分の名前と血液型まで書いてあり、工具箱は地面に置かず、視界に入る位置においてあったこと。工事で出る汚泥などは数回のろ過を経てから流していたことだ。どちらも、その後のことを考えてのことだと思う。
 授業で得た知識だけでなく、実物を見て学習し直すことができ本当に良かった。現場を見る機会を設けていただいたこと、深く感謝申し上げるとともに、これからの進路決定に役立てていきたいと思っている。


建築科 2年

 今回は色々なことを学ばせてもらいました。地震の揺れから建物を支えるには、免震、制震、耐震があると聞きました。清須市の建築物では免震装置が使われていました。市役所という大事な建築物なだけあり、とてもしっかりした構造をしていました。地震や水没で簡単に崩れないように配慮もされていて、とてもすごいと思いました。普通の見学では入ることができないようなところにも入らせていただきました。足場の最上階まで登るのは危険ですが、私たち学生に実物を見て学ばせてくれました。普段出来ない経験だったので、とても嬉しくて感動しました。工事には危険が常に付きまとうことを知ることができました。僕も将来は建築に関係する仕事に就くと思うので、健康に気を付けて働きたいです。
 午後からはプラマックの御船工場の新築工事を見学させていただきました。水質の問題で、水を土などで段々とろ過してきれいにする仕組みを見て驚きました。東京ドーム1個以上の敷地面積だと聞き、とても広い敷地なんだと思いました。他にもコンクリートの型枠が「ラス」と呼ばれる金網でできていることと、コンクリートが型枠の隙間から出てこないことに驚きました。鉄骨の建方についても大きなクレーンで部材を持ち上げ、人力で固定をしていて、あんなにも大きなものを作っている人達はとてもカッコイイと思いました。
 工事現場で働く作業員の皆さんは、どなたも工事内容を理解していてとても頼りになる人達だと思いました。私も将来、建物を依頼することがあるときは是非、名工建設さんや矢作建設工業さんにお願いしたいと思いました。本当に良い経験をすることができました。ありがとうございました。


建築科 2年

 僕は初めて足場を登りました。授業で足場の形を学んだ時は、間近で足場を見たことがなかったので、どういった形か分かりませんでした。ですが、間近に見ることができて、授業中に先生が言っていたことが分かりました。また、建築工事では工事を始める前に先に完成図を作り、工事に必要な材料の個数を調べたりしていたので、建物を建てるには時間がかかることを再認識することができました。他にも現場では様々な工夫や考えをされていることを知りました。今回の清須市の現場では過去に、東海豪雨で水没したこともあり、免震装置を水没した箇所より高く設置していたので、すごく考えられていると思いました。1階天井からは色の付いた線が垂れており、用途別に配管や配線が混ざらないように工夫してあったので、工期短縮のための配慮がなされていることも印象的でした。
 午後の現場では普段みることが出来ない、地面の中を見ることができました。すごく重い鉄骨を固定するためのアンカーボルトを見たとき、ボルトやナットが沢山使われており、とても重そうだと思いました。また、鉄筋同士を繋げるのに、圧接という加工を行っていることを知り、長い鉄筋をどのように作っているのか分からなかったので、知ることができて良かったです。
 現場では一つの作業を組み終えた後、監理者が検査をすると聞きました。検査の時に少しでもずれていたら、その後の後期日程がずれてしまうので、確実な作業が大切だと思いました。沢山の鉄筋を使って型枠工事をしていたので、型枠工事はとても大変な仕事だと思いました。作業では重機を扱うこともあるので、それらを操作する為の資格も取得する必要があることを知りました。
 今回の現場見学では、普段の生活では知ることのできない建設業の様々な事を知ることが出来ました。本当にありがとうございました。


閉じる