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建設系高校出前授業実践報告

担当教師名:武田 誠司

高校名 愛知県立稲沢高等学校 農業土木科 2学年 33名
授業実施日 平成28年7月11日
実施場所 図書館
授業実施時間 9時55分〜10時40分 1時間
講師名 大村 幸則 氏
所属 徳倉建設株式会社

授業内容:
「海外建設事業に携わって」という題目で講話をいただきました。
講話内容
自己紹介
 大村氏が徳倉建設に入社後、これまでに携わってきた建設工事について紹介していただきました。
海外工事紹介 ドミニカ国ポーツマス水産整備センター計画
 ドミニカ国とはどこにあるかから話が始まり、ドミニカ国の人口や言語、産業などの概要、自然や世界遺産のモゥーン・トワ・ピトン国立公園について紹介の後、携わったポーツマス水産センター整備計画の話に入りました。工事概要、工事図面の紹介後は、写真を多く使用されながら工事着工前の状態、着工時の大統領を招いてのセレモニー、桟橋工事、護岸工事、スリップウェイ工事、河川護岸工事などについて分かりやすく話をしていただきました。海外の工事で発生しうる問題や、ドミニカ国が置かれた地域特有のハリケーン災害のことなども話され、日本との地理的条件の違いにより、日本国内でのスケジュール感覚は海外工事では通用しないことも述べられましたが、完成時の写真を見たときには生徒達の多くが国内での工事以上に達成感が得られるものだと感じる生徒が多かったようです。現地での食生活や大村氏の休暇中の過ごし方にも興味を抱く生徒がいました。
質疑応答
 講話の後の質疑応答では、何人もの生徒から質問をしたいと手が上がりました。生徒達はこれまで海外建設事業には大学卒業でないと携わることができないと思っていた人が多数であったため、大村氏との今回の出会いで、多くの生徒が「自分たちもやればきっと大村さんのようになれる。」、「自分たちも海外で活躍できる。」と講話後の感想で新たに希望ができたことをを述べる意見が多く出ました。

授業風景

写真1 写真2

出前授業 生徒感想

農業土木科 2年

 日本から遠い国の工事を受け持ち、成功させるのは凄いことだと思いました。お話の中で出てきた桟橋に使うコンクリートについて、何度も強度試験を行い、現地の人だけに任せるのではなく、自分の目で確認することは、自分に対し、しっかりとした自信がないとできないことだと思いました。技術をきちんと身に付ける大切さも実感しました。
 お話の中で一番驚いたことは、現地の人とのコミュニケーションでした。時間を現地の人達は守らないというのには驚かされました。日本では当たり前のことが、海外では当たり前ではないことを知りました。でも、考えてみれば、働きたい時に働き、休みたいときに休む。これって案外、人間の素直な本質、本能でもある気がしました。この本能を色々な経験を積み重ねることにより、時間厳守という考えが定着するんだなと想像しました。
 最後に、英語が苦手な自分でも、お話を聞いて、海外で働いてみたくなりました。


農業土木科 2年

 大村さんのお話を聞いて、まず感じたことは海外での仕事は面白いということでした。言葉や文化も全然違うところで、もしも今、自分が「行け」と言われたら、まだビクビクしてしまうところもありますが、お話を聞いている中で大村さんが、中学程度の英語で充分生活できると言われたので、自分でも、海外に行っても何とかなるかなと思えるようになりました。
 今回の出前授業の前に、日本人も巻き込まれたテロが海外でありました。講演後の質問の時間で、徳倉建設の海外工事の中でも、ボディーガードが必要な国もあったことを聞き、日本は世界の中でも安全な国であることを思い知らされました。
 海外での仕事は、日本では味わえないことの連続であるとも思いました。困難なことも多いでしょうが、その分、達成感を感じることができるし、自分自身が逞しく成長することがきっとできると思います。


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