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平成25年度 建設系高校現場見学会感想文
H26.01.17 稲沢高校

引率教員の実践報告  

 午前は、工事全体の概要説明だけでなく、RCラーメン式橋脚を構築するための工法や専門的な用語、注意点、特徴などをわかりやすく説明していただいた。聞き慣れない用語を質問したり、問いかけに答えるなど大変興味を持って見学することができました。
 午後のプレゼンソフトを用いた工事の説明では、工期を遡って説明していただいたので現在に至るまでの状況が大変分かりやすく、建築についての理解を深めることができました。また、各階で多くの職人さんが作業されている現場を直接見たことで、建物が人の手によって作られていくことを実感し、大変興味を持ったようでした。
 一人一人が責任を持って仕事を行うことの大切さや、現場でのコミュニケーションの必要性についても教えていただき、生徒達は見学中にメモを取るなど、真剣に見学している様子が伺えるなど、大変有意義な見学会を行うことができました。ありがとうごさいました。


「チームワークの大切さ」
農業土木科 1年
 一月十七日に加藤建設さんと徳倉建設さんの現場を見学させていただきました。一つ目の現場は飛島村で行われている名二環高架橋下部工事でした。はじめての現場見学会で土木工事のことについていろいろなことが分かりました。土の性質によって、盛土の勾配が変わること。コンクリートは圧縮には強いが曲げには弱いため鉄筋が入っていること。コンクリートの強度の表し方などです。学校で学んでいる農業土木の内容と似ている部分もあり大変勉強になりました。一番興味を持ったのは、建設中の橋脚がいろいろな方向からの揺れを計算して震度7にも耐えられるように造られていることです。阪神淡路大震災後に大きく考え方や技術が見直されたと聞きました。いろいろな経験をより良く次ぎにつなげていく事が大切だと感じました。二つ目の現場は介護保健施設の建築現場でした。完成間近の現場でしたがこれまでの工程をスライドで説明していただき、とても時間と手間とお金がかかることに驚きました。しかし、現場監督さんからそれ以上に大切な事を教えていただきました。それは、どれだけ技術のある職人さんがいっぱいいてもチームワークがよくないと良い物は作れないということでした。私は、この言葉にとても感心させられました。仕事だけでなく学校生活やスポーツなどいろいろなことにも同じ事がいえると思います。この現場見学会を機に、クラスの友達や周りの人とうまくチームワークが作れるようになり、将来は多くの人と協力して良い仕事ができるようになりたいと思いました。

「基礎工事の重要性」
農業土木科 1年
 今回、2カ所の工事現場を見学させていただき大変貴重な経験をすることができました。最初の現場では、高速道路の高架橋下部工事の様子を見学しました。加藤建設さんの現場では橋脚4基を作られていました。第一印象で、その土台となる基礎工事部分の大きさと莫大な工事予算に驚きました。すでに完成間近となっていた橋脚から順番に見学し、橋脚ができるまでの工程を教えてもらうことができました。特に、橋脚下部の基礎工事の期間が長く、それだけ大事な工事だということがとてもよく分かりました。まだ、学習していない工法や工事の進め方なども丁寧に教えていただきました。次の現場は、老人ホームの新築工事でした。最初に建築工事の説明をしていただき、上層階から順番に見学させてもらいました。階を下りるにつれて配管が出てきたり、壁紙が貼られていたりと職人さんの仕事の様子や建物が出来ていく様子が伺え、とても興味を持ちました。各所で多くの職人さんがいろいろな作業をされていたのを見て、一人一人が重要な作業を責任を持ってされているのだと感じました。今回の二つの現場見学を通して、学んだことは最初の基礎工事がとても重要だということです。土木工事も建築現場も基礎がしっかりと出来ていることが大切なのだということがよく分かりました。

「安全第一を実践」
農業土木科 1年
 今回の現場見学会は、私にとって大変貴重な経験でした。工事現場は通学途中などにもよく見かけますが、実際にフェンスの中に入ったことはありませんでした。工事中の橋脚が出来ていく様子や工事の仕方を間近にみられて本当に驚きました。特に工事現場で気になったのは、作業員の人達が現場の安全をとても意識されていて標語などがいっぱい張られていることでした。高所での作業時に使うための、腰に付けられた命綱も点検を欠かさないと言われていました。すべての作業に対して「安全第一」に気をつけて作業されていることがよく分かりました。危険の伴う仕事なので、とても大切なことだと感じました。また、土木の工事現場では、いろいろな専門用語が使われていることを知りました。土留めの矢板を固定するための「切梁」や、体積を表す「立米(m3)」などです。まだまだ勉強していない用語や呼び方があることを知り、もっといろんなことを学びたいと思いました。また、現場の作業員の方が工事が進むにつれて完成していく様子を見るのが一番うれしい時、とおっしゃっていました。その場所に、自分の関わったものが残り、多くの人の記憶に残る仕事はとてもやり甲斐のあることだと思いました。今回の現場見学で学んだこと、感じたことを生かして、これからの進路を考えていきたいと思います。ありがとうございました。

「コミュニケーションでつくる」
農業土木科 1年
 私は、始めて工事の現場見学に参加し、何気なく見ている高速道路や橋、建物もそれら全てが人の手で作られていると言うことに改めて気づきました。名二環梅之郷北高架橋南下部工事で、一番驚いたのは工事期間の長さです。基礎工事から橋脚を作るのに1つあたり約6ヶ月から8ヶ月もの時間が必要とのことでした。私たちが安全に道路を使えるのは、多くの作業員さんが長い時間をかけてしっかりと作られているからだと思いました。また、橋脚の工事にはとても多くのお金が必要だと言うことをはじめて知りました。こんなにも高いお金をかけてこそ、より一層丈夫なものが出来るのだと思いました。2件目は、介護保険施設の工事現場を見学しました。上層の7階から順番に見学しましたが、一つ一つの階がとてもきれいに作られていてびっくりしました。完成間近の階では、車いすなどがぶつかっても良いように補強された壁やキズのつきにくいクロスなどが使われており、高齢者の方のことを考え、住みやすいように配慮して作られていることに感心しました。現場監督さんが、ものづくりにはコミュニケーションがとても大切だとおっしゃっていました。職人さんの一人一人が気持ちよく作業が出来なければ、しっかりとした建物は作れないのだそうです。そのために日頃から、打合せや声がけなどを意識し、コミュニケーションが取りやすい環境作りをされていると聞きました。どのような仕事でも一人では何も出来ないことがよく分かりました。力を一つにして作り上げたものほど完成したときの喜びも大きいと思います。本当に良い見学が出来ました。

「すばらしい仕事」
農業土木科 1年
 今回の現場見学会を通して、普段触れる機会のない建設・工事の現場を見ることができました。最初に見学させてもらった加藤建設さんの現場は、よく利用している302号線の近くで橋脚を作っていました。まず、最初に基礎工事で杭打ちから始めるとことをはじめて知りました。しかも、通常の杭とはちがう騒音を軽減するための回転式杭が使われており、新しい技術に驚きました。他にも、「切梁」「腹起し」「火打」など、始めて聞く用語も多く、とても勉強になりました。加藤建設さんは機材の説明や、使い方などの基本的な内容を分かりやすく教えてもらえたのでよかったです。午後から見学した徳倉建設さんは、建設中の老人ホームを見学させてもらいました。スライド画面で表やグラフ、写真を用いて作業工程を分かりやすく説明してもらいました。写真の中には、地下を掘るための重機や地下構造など通常では見られない部分もありためになりました。基礎工事の重要性や多くの労力がかかることも説明を聞いて納得できました。また、足場の組み立てや天井、壁の貼り付けなども全て職人さんの手作業で行われていたのには驚きました。この現場見学でこれまで知らなかった作業工程や専門用語、基礎工事の重要性などを知ることが出来てとてもよかったです。また、人の役にたてる工事の仕事をとても素晴らしいと実感できる現場見学会でした。


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