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厚生労働省では、応募者の適性と能力に基づく公正な採用選考が図られるよう、雇用主の皆様に対して啓発を行ってきたところであり、これまで一定の御理解と御協力が得られるようになってきております。
しかしながら、採用選考の過程において、依然として就職差別につながるおそれのある質問や身元調査などの不適正な事象が見受けられます。
こうした中、「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」に基づく「人権教育・啓発に関する基本計画」が平成14年3月に策定され、厚生労働省としては雇用主の皆様に対して就職の機会均等を確保するための公正な採用選考システムの確立が図られるよう指導・啓発を行うこととしています。
このように、人権に関する施策が整備されるなかで、公正な採用選考システムの確立は益々重要となってきています。
さらに、最近では、企業も社会を構成する一員であるという考え方から、人権問題に対して企業の社会的責任や社会貢献が重要視されており、また、企業活動のグローバル化・ボーダレス化に伴って、人権の国際的基準に関しての理解を求められたりする等、企業における人権問題への取組みは益々重要となってきております。
貴団体におかれましても、今後とも、従来からの要請の趣旨を十分御理解の上、採用選考の際の身元調査の自粛や応募社用紙等の適正化について一層の御協力を賜りますとともに、貴団体傘下各企業において公正な採用選考システムの確立が図られますよう、格段のご配慮を賜りますことをお願い申し上げます。
平成16年4月1日
厚生労働省職業安定局
青木 功
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